紅く染まった大地を、なにをするでもなく見つめ続ける。まるで、そこからなにかが生まれてくるかのように。なにが、だれが、現れるのを、自分は待っているのだろうか。
自らが未練を断ち切るように彼を、多分自分にとって己と人の世界と結ぶ最後の楔を引き抜いたのに。
望んだ未来は、余計に赤紗をがんじがらめにする。

(だから、こわかったんですよ。あなたの言葉なら、全てを投げ捨てても信じてしまいそうで)

多分、きっと、囚われたくないと思った時点で手遅れだったのだ。自分の根底には、いつも彼がいた。それは、例えるなら、光のような夜の優しさのような、ひとすじの願いだった。

「師兄、もし、あなたが頷いてくれたなら」

混じり合ってひとつになって、あなたのすべてをわたしのものにしても。それを望んでも、

(いいでしょうか…?)

瞬間、冗談じゃあないと顔をしかめるあなたが容易に想像できて、少し笑ってしまう。
そう、きっとあなたは頷かない。頷かずにこう言うのだろう。

『ばっか、ひとつになるより隣にお前がいる方がいいに決まってるだろうが』

それが、どれほどのものであるか。あなたは知りもせずに、当たり前のように言うのだ。なんとも残酷に、まるで愛の言葉を囁くように。
そうして私は、また、あなたに囚われる。





(いまはとどかぬ、かんびなるひびよ)


それはいとおしいからこそ、と微妙にリンク。やっぱ赤→景ってだいすき!
みんな、景世に救われてる
それは赤紗も同じだといいなぁ
なんていうか、でも、自分一人のモノになりえない景世が憎いっていうか
ひどいひとだって思ってるといい
やさしさを、あたたかさをあたえてくれるなんて、なんて残酷かと溜め息を赤紗はついてればいいよ
景世はなんにも気づかないままで
そのうち、赤→景だけでなく、景←眞もやりたいなぁ














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