くだらない、と常々新一は思う。
何に対してくだらないのか問えば、それは決まって自分に対して使われる言葉だった。
本当にくだらない、愚か過ぎて吐き気がする。
何故こうも自分は謎に対して他のまわり全てが見えなくなるほど魅入られ、夢中になってしまうのか。そのせいでお前はどれほどの人間を心を踏み躙ってきたんだ傷つけてきたんだ。あの、少女の優しさでさえ。
とめどなく流れる自己嫌悪に、それでも謎を追い求める自分に、新一は本当に嫌気がさしていた。




いつか、あなた、後ろから刺されて死ぬわよ と、常に自分を案じてくれている小さな科学者の言葉が脳裏によぎる。
その通りだ、と思った。彼女の言葉の通り、自分はきっと誰かの手によって終わらせられるに違いない。それもいいかと、新一は愉快そうに笑い、天を仰いだ。
神様、どれだけぼくを狂わせれば気が済むのですか
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