「おい、九澄」

「へ?」

そう言って突然、九澄のクラスに現れたのはラスボスに等しき存在、伊勢兄こと伊勢聡史だった。
思わず間抜けな声を出す俺。
後ろで青ざめてる伊勢。
伊勢兄を睨んでる怖いもの知らずな津川に、平常心を保つ影沼・・・反応は4者4様だった。
その中で、まず動いたのが影沼だ。呼ばれてるよ、と固まった俺の肩を揺さぶって現実世界へと戻してくれた。

「・・・・なんだよ、伊勢兄」

「ちょっと顔貸せ」

「はぁ!?って、ちょ・・・っ!」

天上天下唯我独尊っぷりを余すことなく発揮した伊勢兄が、ドアまで近づいた俺の襟首を掴んでそのまま引きずって行こうとする。おいおいおいおい、それはあんまりじゃないですか?伊勢兄さん。

「・・・先輩、九澄の奴、嫌がってますよ」

このまま拉致か!?と思ったが、津川の奴がなんだか険悪な雰囲気を出しながら、伊勢兄にストップをかける。
・・・なんて無謀な、という意見が頭を掠めるが、この際なんでもいい。俺を、今すぐ、この状態から解放してくれ!
神様仏様津川様、俺は天にも祈る気持ちだった。すると、神様が俺の願いを聞き届けたのか影沼も、待ったをかけてくれたのだ。
やるな、影沼。流石はC組の影の実力者。でも、藁人形片手に脅す姿は、ちょっと本気で怖いぞ。頼むから、一生あれで脅される日が来ないことを願う。うん、いや、マジで。

だけど、そこは流石のシルバープレート。伊勢兄は、少しも怯えちゃいなかった。
まあ、そうだろう、この人が何かに怯える姿って想像できねーし。
少しずつ落ち着いてきた俺。未だに固まり続ける伊勢。真っ黒い暗黒オーラを振りまく津川と影沼。
だれか、頼むからこの事態の収拾を付けてくれ!










君の隣はぼくのもの!



このあと大門や観月や支部長やらが参戦して、大変な事態に陥れば・・・いいなぁ(希望かよ!)
九澄はみんなに愛されてればいいよ!
お昼休み、隣に誰が座るとかで皆が永遠と争って昼休みが終わっちゃえばいいんだ!!!
で、結局ルーシーがおいしいとこもってく・・・みたいな笑




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